「SNSネイティブ」にとっての当たり前
ある教員からは「教育実習生が校内に足を踏み入れた途端、子どもたちと自撮りしてSNSに投稿していて、慌てたことがありました。それ以来怖くて、学校を案内するより前に、まず『子どもの写真や名前、個人情報は決してSNSに投稿してはいけない』という約束を取り付けるようになりました」と聞いたことがある。
日本のSNSの先駆けであるmixiの登場から、既に22年経つ。今の若者たちは完全なるSNSネイティブであり、投稿することが当たり前の中で育ってきた。自分のいる場所、行動、会っている相手等は投稿することが当たり前であり、疑問を持ってこなかった。社会人になった途端、その当たり前の行為は問題とされるが、それを知らない新入社員は多い。
最近の大学生のメインアカウントは、Instagramだ。画像や動画を投稿するSNSのため、撮影して投稿しないではいられない。違法なことはしてはいけないのはもちろん、そうした行為をSNSに投稿してもいけないのは分かっている。しかし、たとえ違法ではなくても投稿してはいけないものがあると知らない若者もいる。
就業規則やガイドライン、誓約書で縛る
多くの経営者・管理職が不安になり、新入社員の対処に悩んでいるかもしれない。しかし、社員の私的なSNS利用や投稿を禁じることは、法的にも難しい。
現実的には、SNS投稿で会社に損害を与えた場合の懲戒規定を就業規則に盛り込んだり、ガイドラインで「業務に関する投稿の禁止」「社内での撮影・録画禁止」などを盛り込んだりするという手がある。SNS利用に関する誓約書を提出させたり、リテラシー研修を定期的に実施することも大切だ。
最終的には、「SNSに投稿したい」という気持ちを抑えられる情報リテラシーが大切となる。冒頭でご紹介した反面教師となる事例を伝え、撮影や録画の禁止や守秘義務について改めて徹底させるべきだろう。


