一雄だけでなく、次男「巌」の人生も波瀾万丈

しかも、これまでの記事でも記した通り、八雲の死後、セツは謡曲など趣味を楽しむ一方で、その「我が道をいく」ぶりは加速しまくりである。銀行から融資を引っ張り、借家を建て、屋敷を改築し、一雄に「大宮に土地を買って家を建てろ」と命じる。反論は許されない。実印はセツが握っている。

八雲の名誉を語れるのは私、八雲の名誉を継ぐ子供たちを導くのも私……セツにとって、八雲なき後の小泉家はすべて自分が差配すべき領土だった。その統治は、優しさと恐怖を使い分けるという点で、圧倒的な支配力に満ちたものだった。

視聴者は毎週画面に向かって叫ぶだろう。「逃げろ一雄‼」と。しかし逃げられないのが一雄の魅力となるわけだ。これは、話題のドラマになりそうだ。