テレビの検証では「イヤホン違反」が最多

2024年11月1日から自転車の罰則が大幅に強化され、関西テレビが大阪・梅田で実施した検証では、その実態が明らかになりました。

関西大学社会安全学部の伊藤大輔教授とともに行った3時間の調査で、自転車の違反件数はなんと合計61件確認されました。これは実際に摘発されたわけではなく、取材班が独自に違反行為をカウントし、2026年4月から導入予定の反則金額で計算したものですが、仮に全て取り締まりを行った場合、反則金の合計は32万9000円という驚愕の結果となったのです。

特に多かったのがイヤホンをしながらの運転で、3時間で41件も確認されました。1件あたり5000円の反則金なので、合計20万5000円。取材班が声をかけても逃げる人、「5000円? どっちでもいいかな」と開き直る人まで現れました。

逆走(通行区分違反)も8件確認され、1件6000円で合計4万8000円。中には5分間で逆走と信号無視を繰り返し、一人で2万4000円(逆走6000円×2+信号無視6000円×2)の反則金計算となった男性もいました。

ちなみに最も高額なのは「ながら運転」で1万2000円。スマホを操作しながらの運転は、自転車でも車と同等に重い処罰が待っています。この検証結果は、実際の取り締まりではありませんが、いかに多くの自転車利用者が違反行為を行っているかを示す貴重なデータとなっています。

横断歩道上を走る自転車
写真=iStock.com/Yukikae4b
※写真はイメージです

自転車の事故件数は“高止まり”している

逆走は正面衝突の危険性が非常に高く、速度が合算され衝撃も大きくなります。車の運転者は右側からの自転車を予想していないことも多いため、重大事故につながりやすいのです。

なぜ今、自転車の罰則が段階的に厳しくなるのかというと、近年、自転車事故の件数が高止まりしているからです。2024年には自転車関係の事故が6万7531件も発生し、交通事故全体の約4分の1を占めました。特に亡くなった自転車乗車中の人の約82%に法令違反が確認されており、違反が重大事故につながっている実態があります。

2024年11月からは特に危険な「ながら運転」と「酒気帯び運転」に刑事罰を導入し、見せしめ的な効果を狙っています。そして2026年4月からは幅広い違反に反則金制度を導入することで、日常的な違反も含めて実効性のある取り締まりを行う方針です。

意外と知らない人も多いのですが、自転車運転者講習として、危険な違反を3年以内に2回繰り返すと、講習の受講が義務化されます。講習時間は3時間、受講料6150円。受講しない場合、さらに5万円以下の罰金となります。「ながら運転」と「酒気帯び運転」も2024年11月から講習対象の危険行為に追加されました。

自転車の逆走は単なるマナー違反ではなく、重大な交通違反です。安全のためにも、自転車の交通ルールを正しく理解し、快適なサイクルライフを送りましょう!