息を引き取る直前にする「下顎呼吸」
④意識や判断力の低下
4つ目、今いる場所がわからなくなったり、昼と夜の判断がつかなくなりがちです。
時には自分の子どもであっても、誰だかわからなくなることがあります。
大きな声をあげたり、服を脱いでしまうこともあったりします。この場合は「せん妄」という状態のことが多いです。医師に相談しつつ、医療的な対応が必要なときもあります。
⑤手足の腫れ
5つ目、下半身や手の甲が腫れてきます。
これは優しく、ゆっくりマッサージをすると軽くなることがありますが、本人が苦しくなければ様子を見ることも多いです。点滴をするとこの腫れがひどくなりがちです。
⑥呼吸音がゴロゴロなる
6つ目、呼吸をするときに多量の唾液が喉に溜まって、ゴロゴロと音がする場合があります。点滴をしていると、この分泌物が増えて不快感が強くなることがあります。
⑦手足が冷たくなり、青白くなる
7つ目、手足などの血流が減ってしまい、冷たくなりがちです。
これは飲んだり食べたりすることが減り、脱水傾向になることが影響しています。体には、大切な部分に血液を送ることを優先する働きがあるのです。そのため、体の遠い部分は、血流不足によって冷たくなったり、時に青白くなったりすることがあります。
⑧尿量が減る、出ない
8つ目、脱水傾向になるため、尿量が減り、時にはまったく出ないこともあります。また、尿が作られたとしても、膀胱の機能がうまく働かないために、尿が膀胱に溜まっているのに出ないということもありえます。
⑨発熱
9つ目、発熱が見られることがあります。この終末期での発熱には、解熱剤はあまり効かないことが多いといわれています。
⑩呼吸が不規則になる
10番目、呼吸が不規則になりがちです。
呼吸がだんだんゆっくりになり、30秒ぐらい止まって、そしてまた速い呼吸が再開することがあります。これを「チェーンストークス呼吸」と呼びます。
⑪下顎呼吸
11番目、死の直前にするといわれる「下顎呼吸」になります。喘ぐように下顎を上下に動かす呼吸のことです。
この呼吸は一見苦しそうですが、この状態であってもコミュニケーションがとれることもあります。この下顎呼吸は死の数時間前に起きる生理的な呼吸であり、異常なことではありません。ここまで、死を前にして訪れる生理的な変化を説明しましたが、後ろのほうに行くにつれ、死が近いとされがちです。

