【真実5】歴史と神話の武器化――「ライオンの咆哮」という心理戦

この戦争は、言葉による「ジャングルの法則」の正当化という側面を持っています。ネタニヤフ首相は、かつてペルシャから追放されたユダヤの指導者が軍を率いて戻り、征服を成し遂げたという神話的な物語を引用し、トランプ大統領はイラク戦争時に多くの苦難をもたらした「解放」という言葉を再び使い、軍事侵攻を美化しています。

そして、この作戦に冠された「ライオンの咆哮(ほうこう)」という名称こそが、すべてを物語っています。

この名は、法や秩序が死に絶え、「狩る者」と「狩られる者」という弱肉強食の論理だけが支配する世界を象徴しています。神話や歴史を動員し、野蛮な破壊を「文明の勝利」として再定義する、高度な心理戦が展開されているのです。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら
【関連記事】
習近平が最も恐れる展開になる…高市首相が切り出せる「日本産水産物の輸入停止」への3つの対抗手段【2025年11月BEST】
元海自特殊部隊員が語る「中国が尖閣諸島に手を出せない理由」【2020年BEST5】
異民族に3000人の皇族が連れ去られ、収容所送りに…「戦利品」になった女性皇族たちがたどった悲惨な結末
だから習近平は台湾にも尖閣にも手を出せない…中国軍が最も恐れる海上自衛隊の「静かな反撃力」の正体【2026年1月BEST】
だから習近平は「高市叩き」をやめられない…海外メディアが報じた「台湾問題どころではない」中国の惨状【2025年12月BEST】