すぐに仕事に取り掛かるにはどうしたらいいか。医師の奥村歩さんは「『金曜日までに面倒な仕事を片づけると、清々しい気分で週末を迎えられる』というのは間違いだ。脳内物質の観点から考えると、この行動こそが、休み明けの仕事がうまくいかない原因となりえる」という――。
※本稿は、奥村歩『10万人の脳を診てきた脳神経外科医が教える 脳を休めて整える習慣』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
「行動してからやる気を出そう」が合理的
仕事へのモチベーションはあり、体調も悪くないはず。なのに、いざ机に向かっても、どうも意欲が湧いてこない。集中できない……。
そんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか。
私たちは「やる気が出たら行動しよう」と考えがちですが、脳科学の最新の知見では、その順番は逆であることがわかっています。
行動の動機付けとなる、ドーパミンという脳内物質の研究から明らかになったのは、次のような真理です。
× ドーパミン → やる気 → 行動
○ 行動 → ドーパミン → やる気
つまり、「やる気が出てから行動しよう」よりも「行動してからやる気を出そう」のほうが、脳にとってははるかに合理的だということです。作業をこなすのが億劫なときに、あれこれ悩んでなかなか行動に移すことができないと、ますます億劫さが増してしまうのはこのためです。
そして、脳疲労の状態では、この傾向が顕著になります。

