事件を握りつぶした可能性

私は独立機関による報告書や裁判記録を読んだが、あまりの内容に数日間具合が悪くなった。小学生の親として涙なしに読めなかった。

マスク氏はこの事件が明るみになった頃にイギリスの現在の首相で労働党党首のキー・スターマー氏がイギリスの検察庁、公訴局(CPS)のトップだったのを指摘している。事件を握りつぶした可能性があるとの指摘だ。

加害者の多くの罪は軽く、検挙されない者もいた。スターマー氏は司法の公平さ、デュープロセスを捻じ曲げた可能性があり、白人と移民の間で司法判断に二重基準を適用したと非難されている。

外国人移民を大量に入れようとしている我が国にもこの事件は他人事ではない。外国人差別主義者と呼ばれることを恐れるあまりに、臭いものには蓋をし、犯罪にまで目をつぶるのは「正しい多様性」ではない。司法が機能しないのでは民主主義国家の崩壊である。

剣と天秤を携えた正義の女神像
写真=iStock.com/seb_ra
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一国内に「異なる国」が国内に出現

アメリカではトランプ大統領の再選で、不法移民の強制送還や不法移民による福祉の不正受給洗い出しの徹底化など、移民政策が大きな転換を迎えているが、これまで移民や難民にはかなり寛容な姿勢を見せていた欧州でも大きな変化が起きている。

その中でも大きな話題になっているのが移民の統合である。欧州では移民と地元民の間で「異なる国」が国内に出現してしまっており、地域の分断や格差の拡大を招いている。

例えばイギリスの場合は、移民の多くは同じ国や宗教の人が住む地域に固まることが多い。これは政府が強制しているのではなく、移民自身が親族や同じ村の人々を頼って移民してくるからである。

特定地域の移民が増えてくると、学校の生徒が特定国の生徒だらけになり英語のレベルや学習進度が下がるので、それを嫌う家庭は他の地域に引っ越していく。

また移民向けの店舗や飲食店だらけになるので生活の不便さや景観、雰囲気の変化を嫌う人も多い。フランスやドイツ、スペイン、イタリアも同じである。