わが家の耐震等級は「住宅性能評価書」を見ればわかる。2000年10月以降に購入した新築住宅なら、この書類を受け取っている可能性が高い。このほか、新耐震基準が施行された1981年6月以降に建てられた建物には、従来どおり10%割引が適用される(重複適用はなし)。

たとえば、神奈川県の一戸建て(準耐火構造二階建て、耐震等級3)で保険期間1年、1500万円の地震保険に加入するケース。年間保険料は現在1万7700円、改定後は1万5150円と2550円の値下げになる。一方、同じ条件でも耐震等級1の場合だと、年間保険料は現在2万2800円、改定後は2万7300円と4500円の値上がりだ。

今回の改定では、耐震性が低い住宅のほうが保険料が値上がりするケースが多い。だが裏を返せば、そうした住宅ほど地震保険の必要性が高いといえる。さらに住宅ローンが残っていたり、余剰資金の少ない人なら、いっそう地震保険による備えが必要だ。

保険料を抑えるには、保険期間を長くして割引を受ける方法がある。地震保険は火災保険の保険期間の範囲内で最長5年まで加入できる。期間5年の場合なら、保険料は4.45年分に割引される仕組みだ。わが家の保険料が上がる予定なら、その前に長期で加入してもいい。

また、新耐震基準の施行前に建てられた古い住宅は、地震保険の前に耐震補強工事を検討したほうが安全だ。老朽化した住宅の加入については、残存価値と保険料、家計状況などを総合的に考えたうえで判断するといいだろう。

(構成=有山典子)
【関連記事】
急増する「乗合保険ショップ」は役に立つか
プロの技を伝授!「鉄板の資産運用&保険」
年収500万の人はこれからいくら手取りが減るか
人気「金融商品」の落とし穴
「3割が貯蓄ゼロ」の時代に貯金を増やす法則