子育ては田舎と都会、どちらがいいのか。東京と長野で子育て経験のある実業家の家入一真さんに、2児の父で『育児ハック』(KADOKAWA)を書いたライターのヨッピーさんが聞いた――。(前編/全2回)
錦糸公園で遊ぶ親子
写真=iStock.com/Taiki Kawasaki
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父親なのに「家に帰ってくる人」ではなく「たまに来る人」

【ヨッピー】今日、家入さんに「話を聞こう」とはるばる長野まで来たのは、「家入さんって育児面においてはかなり特殊なポジションにいるな」と思ったからなんです。

家入さんって、前の奥さんとの間にふたり、今の奥さんの間に3人子どもが居るじゃないですか。で、前の奥さんとの子どもが小さかった頃って、仕事に追われてあんまり子育てしてこなかったでしょう。

【家入】あー。前の家族の時は、仕事で夜遅くに家に帰ったら起きてきた子どもに「ママ~! パパが来たよ~!」って言われたんだよね(笑)。「家に帰って来る人」じゃなくて「たまに家に来る人」みたいになってた。

【ヨッピー】でしょう。でも今の家庭だとかなり子どものお世話もしてるんですよね。

【家入】まあそんなに大きな顔で「してます!」とは言えないけど、前日どれだけ遅く帰ったとしても朝必ず子どもたちを送るようにしてたり、オムツ替えたり……。オムツ替えるの、好きなんだよね。

【ヨッピー】そうそう。だから家入さんは「育児ぜんぜんやってないパパ」の経験もあるし、「育児そこそこやってるパパ」の経験もあるし、東京で家庭持ってた経験もあるし、長野で家庭持つ経験もあるっていうなんか特殊な立ち位置にいるんですよ。「両方やってた」っていう。

【家入】なるほどね。長野に引っ越したのはタイミング的なものでしかないんだけど、コロナ禍でフルリモートになって、「別に東京にいる理由がないな」と思ったのがひとつ。

あとは上の子が「そろそろ小学校」くらいのタイミングになって、もともとは公立の小学校に入れようと思ってたから受験なんて考えてなかったんだけど、仲良くしてた子どもたちがみんな「お受験する」っていうから、その影響で「私も受験する」って言い出して。

でも、小学校から私立に行こうと思ったらいろいろやらなくちゃいけないんだよね。狙ってたのはミッション系の小学校だから「日曜日の朝に教会に行ってると有利らしい」みたいな話があって毎週教会に通ったり、受験対策の塾に行ったり。