「公明系にしてやられた」と語る落選候補たち
さて、ではこれからどうなるかだ。
すでに述べたように、現在SNSなどでは「公明系は立憲系をだまして利用し、自分たちだけが勝利を得た」などといった書き込みが散見され、「結局創価学会は、公明系候補が出ていた比例代表の票集めだけに集中し、小選挙区の旧立憲候補をほとんど応援しなかったのだろう」といった意見も目立つ。
しかし各種の世論調査や出口調査などをながめてみれば、公明支持層は割と手堅く中道改革連合支援のためにまとまって動いていて、彼らが意図的に立憲系勢力を見捨てたような証拠を見出すことは難しい。実際に一般の創価学会員たちに尋ねても、「今回の選挙では結局、今までと同じような熱量で立憲系候補を応援することになった」と語る人がほとんどだ。
しかし、負けは負けだ。そして落選した立憲系候補たちがいま、「われわれは公明系にしてやられた」と言わんばかりの発信を行っている例も見える。
そもそも中道改革連合は、まず衆議院にいる立憲勢力と公明勢力が合同して衆院選を戦い、参議院と地方議会の勢力はその後に合流するという方針が示されていた。しかし選挙後の2月12日には「参院の立憲民主党と公明党は統一会派を組まない」という報道が流れ、これ以上の立憲・公明の合流構想は頓挫していると判断してもいいような状況だ。
メディアには「中道改革連合はこのまま空中分解するのでは」といった記事も珍しくなく載っており、それは決して、いい加減な推測とも言いがたい。そして、この状況に創価学会・公明党関係者たちは深刻に憂慮しているのである。
「公明党と手を組んでくれる政党があるのか」
繰り返すように、公明党とは実は独力にて、国政選挙(特に衆院選)で大勝することが難しい政党なのだ。そしてただでさえ地力が弱まっている中で、「選挙協力相手を利用し、だまして成果を得る党」というようなイメージが今回の衆院選で間違いなく発生し、それが独り歩きしようともしている。
「とにかく中道改革連合そのものに、明るい希望が持てなくなっている。しかし、これから新たに公明党と手を組んでくれる政党があるのか。自民党がこれだけ大勝した状況下では、簡単に『自公連立の復活』という方向にも進めないだろう」(ある公明党関係者)
世間では今回の自民党の大勝をうけて、「当面、選挙はない」といったことが言われているが、それはあくまで衆院選に限った話だ。公明党はもともと地方議会の勢力を非常に重視してきた政党だが、来年の2027年には統一地方選があり、その翌28年には参院選だ。
ある古参創価学会員は、「中道改革連合がこんなガタガタの状況で、はたして来年、再来年の選挙を戦えるのか。負けが続けば、希望はまったく見えなくなる」と暗い表情で語る。

