有権者の期待を得られれば、次のチャンスはやってくる
数を減らしたとはいえ旧立憲、旧公明ともに政権を担った経験を持つ議員が一応は残っている。彼らが軸となり、現実的かつ穏健な安全保障政策、着実に経済成長できる経済政策+「X」を示せるかどうかにかかっている。
「X」にはたとえば自民党ではおよそ実現が望めそうもない選択的夫婦別姓や同性婚に代表されるリベラルな社会政策が入る。当たり前のことだが、批判には規律が必要だ。規律なき批判は、単なるご都合主義になってしまう。スキャンダルを利用した厳しい政権批判をするのならば、自分たちに同様のスキャンダルが起きた時にも厳しい対応が求められる。
敗北の理由は、先に挙げた「三つの欠点」を見事に兼ね備えた野田―斎藤ラインを軸にした中道と、圧倒的な支持率を誇る高市政権を比べてどちらを選ぶかと問われた有権者が、後者を選んだということに尽きる。繰り返しになるが有権者は高市政権に熱狂したのではなく、合理的に政権を任せていいかを比較をした。したがって高市政権も期待値を下回れば、有権者はあっさりと見切って次を探すだろう。
ここまで中道に対して厳しいことを記してきたが、日本の民主主義をさらに一歩前に進めるためにも政権交代可能なリベラル野党が必要であると私は考えている。再建に時間はかかるだろうが、希望も失ってはいけない。小泉政権下であった2005年の郵政選挙で旧民主党は歴史的大敗を喫したが、その4年後に政権を奪取している。
次世代のリーダーの成長を促し、批判ばかりではなく、ビジョンを説得的に示し、政権担当能力を訴える組織を作り上げること。そして、有権者を振り向かせたときに政権交代はようやく視野に入ってくる。
無論、政治家も支援者もそれだけの時間を許容し、こうした批判にも耳を傾けることができるのならば、だが。


