街が発展するほど冷めていく人民

半世紀前の中国は自転車の洪水で町に街灯はまれ、服装は貧弱だったが人々には燃えるようなエネルギー、射幸心、上昇志向があった。まだ、眼が生き生きとしていたのだ。

今はどうか。確かに高層ビルが林立しているが、人々の目は死んでいる。絶望、ニヒリズム。賢い中国人は外国への移住を準備している。こんな国には住みたくないと冷め切った表情をしている。

すでに3000万の中国人は外国に暮らしている。愛国心は外面的装いであって、国家への忠誠などシニシズムの対象でしかない。それが大方おおかたの中国人の本性である。

中国経済の繁栄は一瞬の現象だった。不動産バブルが瓦解して天文学的債務にあえぎ、経済的瓦解は秒読み状態。その崩壊は聖書の一節にある「バベルの塔」のように轟音ごうおんを立てて崩れ落ちるだろう。そして中華民族なるフィクションに酔う自己満足という享楽、夢想からめると、それは共同幻想であったことが露呈する。

そんなある日、大阪の中国総領事が高市早苗首相を示唆しさしながら「きたない首が飛び込んできたら斬ってやる」と物騒な書き込みを行い、さすがの日本政府も抗議した(2025年11月9日)。これなんぞはゾンビがのたうちまわるうめき声に聞こえた。

日本人が知らない「本当の中国」

“ゾンビ鉄道”とは中国の新幹線のことである。この高速鉄道網は5万キロ(日本の15倍!)。2023年末時点での累積赤字は円換算で138兆円(債務の有利子だけで毎年3750億円)。経常黒字は年間300億円。つまり経常黒字の10倍以上が利息支払い(元金返済を除外)なのである。

はじめっから資本主義原則を逸脱している。それでも国家命令だから、クマばかりか、キツネとタヌキぐらいしか出没しない田舎にも新幹線を敷設した。返済ができるはずもなく、赤字経営の責任は“親方五星紅旗ごせいこうき(中国共産党政府)”なのだ。だから誰も責任を取らない。

新幹線沿線にばたばたと造成した新駅は、駅舎こそ完成したが、実際には使われていない。このようなゴーストステーションが各地にあって、いったい中国のGDP成長とは、何だったのか?

中国広東省梅州市興寧市にある興寧南駅
中国広東省梅州市興寧市にある興寧南駅(写真=HKB08/CC-Zero/Wikimedia Commons

ハイウェイは全土を網羅したもののトンネル事故は絶えず、穴だらけの幹線道路はしょっちゅう通行止めとなる。新築ビルが崩れて、中をみると鉄筋の替わりに生ゴミが詰め込まれていた。中国経済の実態は醜悪(グロテスク)であり、「輝かしい」統計は恣意しい的な創作(フィクション)、GDPは3割水増しである(不良在庫も当然、統計に入れている)。

ところが経済ジャーナリストたちは、中国経済は順調だと嘘を報道していた。中国は成長していると寝言を言っていたメディアや経済評論家たちはいったい、何を見ていたのだろう?