最も安い「iPhone 16e」でも9万9800円
対するiPhoneは、「iPhone 16」シリーズの中で最も安い「iPhone 16e」ですら、その価格は9万9800円からと比較的高額。エントリーモデルやミッドレンジモデルといった区分がなく、どの端末も高機能モデルになっています。プラットフォーム別に見ると、グローバルでアンドロイドのシェアが圧倒的に高い一因は、ここにあります。
米国調査会社IDCが2025年1月に発表した2024年のメーカー別スマホ出荷台数調査では、アップルが首位を獲得しているものの、そのシェアは18.7%にとどまっています。これに対し、2位のサムスン電子、3位のシャオミ、4位のトランジション、5位のオッポはいずれもアンドロイドスマホを開発するメーカー。その他メーカーも、ほぼアンドロイドスマホによって取ったシェアです。グローバルでは、アンドロイドが8割以上の割合になっていることがわかります。
翻って日本では、iPhoneの比率が突出して高くなっています。IDCの日本法人であるIDCジャパンが2025年3月に公開した日本市場での調査結果によると、アップルが52.2%もシェアを占めていることがわかります。2位のシャープは11.6%、3位のグーグルは8.7%であることを踏まえると、いかにアップルがメーカーとして強いかが理解できると思います。アンドロイドすべてを合わせても、半数に満たないというわけです。
なんだかんだ日本人はお金を持っている
では、なぜ日本では、ここまでiPhoneが強いのでしょうか。
まず、平均所得の高さがあります。先に挙げたグローバルのデータには、先進国だけでなく、新興国も含まれています。所得の低い国や地域において、最低でも10万円近いiPhoneは高嶺の花。経済発展していない国では、iPhoneが平均年収の数年分に相当してしまうようなことすらあります。こうした地域では、価格の幅が広いアンドロイドが圧倒的に有利です。
対する日本は、経済が停滞しているとはいえ、数年に1回iPhoneを買えないほど、所得が低いわけではありません。実際、国別にiPhoneのシェアを見ると、米国や英国なども比較的数値が高く、国の豊かさと一定程度比例していることがわかります。アップルが販売に注力しているのも、こうした国や地域。スマホの中の高級ブランドのような存在と考えれば、その立ち位置を理解しやすいかもしれません。
また、諸外国と比べると、比較的iPhoneを買いやすかったことがシェアを高める要因となりました。

