1時間で最大5100個生産可能

ざっと説明すると、なんてことのない作業に思えてしまうかもしれないが、よく考えてみてほしい。

生地が柔らかすぎれば形が崩れ、あんが硬すぎればまとまらない。粘性のある生地であれば機械にこびりつき、ゴロゴロした素材が詰まってしまう懸念もある。手作業で行っていた“包む”という動作が、さまざまな素材に対応しつつ、わずか数秒で正確に繰り返されると考えると画期的な一台と言えよう。細かい技術を挙げればキリがないが、これまでに取得した特許は3200件を超えるというから驚きだ。

そのうえ「火星人CN700」は使い勝手も良い。操作パネルでは100種類の製品データを記憶できるため、「生産個数・外皮材・内包材重量」などの製品情報を入力すれば、「吐出量・ベルトスピード」などの生産データが自動算出される。ボタンひとつでさまざまな製品を形作ることができるのだ。

完成品の大きさやあんと生地の比率も自由自在で設定ひとつで形状を自在に変えられる。

生産能力も、最大で1時間に3600個、2段コンベヤを使用すれば1時間で5100個を作ることができる。

国内シェアも9割

「操作性も良く、誰でも使える機械ということ。かつブレが少なくて品質が良い。シンプルですが、この2点を突き詰めていったことが、国内外への普及に大きく広がった要因です。

特に『火星人 CN700』では、あんに肉や野菜のフィリング、豆大福に使われるエンドウ豆や黒豆など、どんな素材でも傷めずに吐出できるようになった。これにより対応できる製品レパートリーが格段に増えて販路も広がりました」

※編集部註:料理、パンやお菓子に挟む具材のこと

レオン自動機の小林幹央社長
撮影=プレジデントオンライン編集部
レオン自動機の小林幹央社長

そう語るのは、レオン自動機の小林幹央代表取締役社長だ。技術と使い勝手、この両輪が高い次元で噛み合ったからこそ、国内シェア9割の不動の地位を築いているという。

取得した特許数が示すように、包あん機が現行モデルに至るまでの試行錯誤も長い。