「雰囲気」対「力の現実」
フィナンシャル・タイムズ紙は最近、日本政治の観察者トバイアス・ハリス氏の有用な警告を引用した。選挙は詳細な政策ではなく「雰囲気(バイブス)」で戦われることがある、と。
高市氏は「強さと主権」という「雰囲気」で選挙戦を戦っている。だが、雰囲気だけではトマホークミサイルは買えないし、円安も止まらない。
高市氏にとって、これは統治能力を問われるテストとなる。自民が単独過半数で勝利するなら、彼女は国民から受けた信任を、財政的信頼性と行政執行力として実行しなければならない。また、辛勝であれば、戦略的羅針盤を失うことなく、交渉モードで統治しなければならない。
高市自民が勝利し、連立の重心が右へシフトする場合、「政治とカネ」問題などの腐敗を終焉させることが前提となる。選挙での「強い結果」は白紙委任状ではない。国民からの信任は、一皮むけばそれは警告なのだ。
世界は見ている。この真冬の国民投票は、戦略的カオスに直面した日本が、信頼に足る政治的権威を再構築できるか、と。東京が国内改革を断行しつつ、アメリカの「ハーメルンの笛吹き男」と踊りながらも崖から落ちないだけの賢明さを備えた政府を生み出せるかどうかが問われている。

