首からぶら下げたIDカードは格好の標的

セキュリティ対策が徹底しているかに見えるアメリカ軍基地が、なりすましの手口を使ったチェックに対して無防備だった実例を紹介しておこう。いずれも米海軍特殊部隊SEALsの対テロ部隊チーム6(現DEVGRU、デブグルー、特殊戦開発群)が実施したものだ。

チーム6は1985年6月、コネチカット州ニューロンドンの弾道ミサイル原潜基地に侵入、弾道ミサイル原潜の発令所、原子炉区画、魚雷室に模擬爆薬を仕掛けた。さらに同年9月には、カリフォルニア州ポイント・マグー海軍航空基地にレーガン大統領が大統領専用機エアフォースワンでやってきたとき、模擬爆薬を積んだ兵器運搬車を大統領専用機の近くに移動し、エアフォースワンを爆破した。

どちらも海軍の軍人やジェネラルダイナミクスの社員が集まる酒場に行き、身分証明書、車両認識票などを抜き取リ、本人になりすました侵入作戦だった。