結果を出している人はどんな努力をしているのか。『キーエンス 最強の働き方』(PHP新書)の著者で、キーエンスに13年半在籍し、3期連続で営業成績トップとなった齋田真司さんは「お客さまに違和感を与えない身だしなみや振る舞いをすることが大切だ。高級なスーツも腕時計も、ピカピカの靴も必要ない」という――。(第1回、構成=プレジデントオンライン編集部)
営業マンには「愛されテク」が必要
日本トップクラスの年収を誇る企業として知られるキーエンス。その強さの秘密は、徹底したデータ活用や合理的な営業スタイルにあると思われがちです。もちろん、データや営業スタイルは基本的なスキルとしては重要です。
しかし、私が同社で史上初となる3期連続営業成績トップを記録できた理由は、こうした「基本スキル」以外にあります。それと同じくらい、あるいはそれ以上に重要な要素があったのです。それが「愛されテク」です。
「愛されテク」といっても、決して生まれ持ったカリスマ性や、天性の人たらしの才能が必要なわけではありません。それは「相手に違和感を与えない」「マイナスをゼロにする」ための、極めてロジカルで実践的な技術です。
どれほど商品知識が豊富で、完璧なプレゼン資料を用意していたとしても、目の前のお客様に「なんとなく嫌だ」「話しにくい」と思われてしまえば、その先へは進めません。心の扉を開いてもらうためのスキルが、「愛されテク」なのです。
特に新人のうちは、お客様である現場のエンジニアなどと比べ、圧倒的な知識格差があります。技術的な提案で勝負できない段階で、服装や態度で評価が下がってしまうと挽回のチャンスはほとんどありません。だからこそ、相手の懐に飛び込み、可愛がられ、教えてもらえる関係性を築く技術が、営業成績を左右する決定的な差となるのです。

