新しいビジネスを成功させるには何が重要か。福厳寺住職の大愚元勝さんは「実業家としての私のモットーは『思いついたらすぐに小さくテストして、細々と改善しながら完成度の高い商品・サービスを目指す』ことだ・心配事を“先取り”せず、『数打つ』ことが望ましい」という――。

※本稿は、大愚元勝『仕事も人間関係もうまくいく離れる力』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

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成功体験から離れるための“三錠の治療薬”

一度うまくいったからといって、次もうまくいくかというと、そうではありません。同じ方法がいつまでも通用するほど、ビジネスは甘くはありません。

それなのに「うまくいかないはずはない」と成功体験を引きずっていると、何度も似たような失敗を繰り返すことになります。

しかも失敗するたびにショックを受けて、頭の中に「なぜだ、なぜだ」という不毛な考えがぐるぐる回るでしょう。

仏教には、そうならないようにするための“三錠の治療薬”ともいうべき教えがあります。それは、「諸行無常」「諸法無我」「一切皆苦」です。

噛み砕くと、「諸行無常」は、「いいことも、悪いことも、いつまでも続かない。すべては一瞬一瞬で変化する」こと。

「諸法無我」は、「ご縁」のところで触れたように、「すべての存在は関係性の中で成り立っている。『私』という自我にも実体はない」ということです。

「一切皆苦」は、これも前述したように、「世の中や人生は自分の思い通りにはならない」ことを意味します。

これら三つの教えに沿って考えれば、

「前にうまくいったからといって、次もうまくいくとは限らない」

ということがわかりますよね? 

そう認識したなら、「前はたまたまうまくいっただけ。そんな“たまたまの成功体験”など頼りにならない」くらいに考えて、何があろうとも気持ちを常にいまに集中すればいいのです。