優秀な社員がやめていくダメな職場にはどんな特徴があるのか。『サボ力』(ザメディアジョン)を書いた業務改善コンサルタントの谷川輝さんは「たとえば月曜朝イチの定例会議のように、効率の悪い会議を続けていることが多い。ほかにもダメな職場でよく目にする3つの光景がある」という――。(第2回)
暗い会議室で憂鬱なビジネスパーソンたち
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「朝イチ会議」が会社をダメにする

業務改善コンサルタントとして様々な企業に携わる中で、もっとも多く遭遇する非効率な習慣が「月曜朝イチ30分会議」です。これは単なる時間の無駄を超えて、社員のモチベーション管理において致命的な問題を引き起こしています。

毎日、あるいは毎週の進捗管理を朝イチに設定している会社は非常に多いのですが、これを好む社員はほとんどいません。朝という時間は本来、クリエイティブなことに集中できる貴重な時間帯です。その時間に、文字に起こした内容を読みながら口で報告するという、言ってしまえばルーチンワークを差し込むのは、1日のスタートとして非常に無駄なリソースの使い方になってしまいます。

ミーティングが必要であれば、昼過ぎの13時頃、ある程度からだも頭も慣れてきたタイミングで進捗確認を行うか、夕方の業務締めのタイミングで「今日はここまで進んだので、明日はこれをやります」という報告に変更することをお勧めしています。

実際にこの時間変更を実施した企業では、社員のモチベーションが明らかに向上しました。朝は基本的に眠くて疲れているので、みんなで集まって「今日の仕事はこれです」と発表しても、生き生きする人はあまりいません。昼の時間に集まることで、前向きな雑談が生まれたり、午前中に起きたことを共有したりと、生産的な会話ができるようになります。