不必要な人間は、この世にひとりもいない

1983年10月末から約1カ月をかけ、曽野綾子さんはサハラを縦断。パリを出発して象牙海岸まで走行距離8000kmの旅だ。記事中の写真はそのときのもの。
(写真)アルジェリアで殉教したシャルル・ド・フーコー神父の土地を訪ねるのが旅の目的のひとつ。神父の隠棲所を守る修道士と。

あの人は間違っているから自分が変えてやろうなどとは考えないことです。たとえその人の態度や行動が気に入らなくても、その人にはそうする理由があるのでしょうから。

もしその人がどうしても好きになれなければ、嫌いなままでかまいませんから、好きな人にするのと同じように接してください。聖書にある「あなたの敵を愛しなさい」というのは、そういうふうに解釈すればいいのです。