[3]理由を言わずに叱らない

「なにやってるの!」「あんたバカじゃないの!」「なんで怒られているかくらい自分で考えなさい!」と怒鳴っているお父さんやお母さんをときどき見かけるがこれもよくない叱り方。

「なぜ叱られているのかをきちんと説明しないと、子どもにはわかりません。わからないから子どもなのです。そして、してはいけない(しなければいけない)理由を粘り強く教えるのが躾であり教育なのです」

「なんで叱られているのか、理由は自分で考えなさい」は、親の手抜きでしかない。具体的になにがどうしていけなかったのか、どうすればよいのかを、子どもにわかるような言葉で説明することが大事なのだ。それはとても根気のいることだけれど、子育てはそこが肝心なのだ。

[4]大勢の前で叱らない

みんなが見ている前で子どもを叱るのもよくない。子どもにも自尊心はある。みんなの前で叱られて晒し者になったという経験はひどく自尊心を傷つけてしまう。できるだけ2人きりになる場をもうけて叱ることを諸富先生は勧める。

「お兄ちゃんを弟の前で叱ると、そこで兄弟関係に微妙な変化が生じます。子どもはその辺にとても敏感です。奥さんの前くらいならば、まあ、いいのでしょうが、できれば2人きりになって、子どもの言い分もしっかり聞いて、じっくりと言って聞かせましょう」

親から愛されていないのではと不安にさせるのが一番いけない。失敗したときどうすればよいのかを自分で考えさせるトレーニングを積ませるのだ。