偏差値30台からスタートしてケンブリッジ大学に入学。英国屈指の名門で塚本氏は何を学んだのか。キーワードは「巨人の肩の上に立つ」だ。(内容・肩書は、2019年8月16日号掲載時のままです)

偏差値30から世界トップ大学へ

「そんなの無理」とか「絶対できない」などなど……。私の人生はずっと、まわりの否定的な声との闘いでした。それでも高校時代には偏差値30台から勉強を始めて同志社大学に現役合格し、大学では経済学を専攻しました。そして大学院はイギリスの名門・ケンブリッジ大学にチャレンジし、経済学ではなく心理学を学びました。

実はイギリス留学のために現地の語学学校に入学した時点では、ケンブリッジがどのような大学なのかも知りませんでした。たまたま語学学校のあったケンブリッジの町並みが気に入ったので、この町の大学院に行きたいと思っただけで、そこが世界トップクラスの超難関校だとは夢にも思っていませんでした。改めて調べると、通っていた語学学校の大学院進学コースからケンブリッジに合格した人などほとんどおらず、クラスメートたちからは「おまえ、正気か?」とまともに受け止めてもらえませんでした。

(構成=竹林篤実 撮影=石橋素幸)