一方、日本郵政グループの「株式会社かんぽ生命保険」が扱う保険商品が、かんぽである。意外と知られていないことだが、かんぽ生命は2012年3月末現在で総資産額約93兆7000億円という世界最大の保険会社だ。保険商品としては終身保険、定期保険、学資保険、養老保険、年金保険の5種類を取りそろえている。ほとんど一般の保険会社と同じラインアップだが、第3分野と呼ばれる医療保険にだけは参入していない。

かんぽの大きな特徴は、基本契約および特約の申し込みの際、被保険者の健康状態について医師による診査を必要としないことである。このため簡易な手続きで加入できる。職業による加入制限もない。ただ郵貯と同様、基本契約の保険金額の加入上限は、被保険者が満16歳以上のとき1000万円までとなっており、ほかにも商品ごとに細かな金額の規制がある。

かんぽは支払い保険料に対する給付金の割合を示す返戻率などの数値からは、特にお得感はない。ライフネット生命やオリックス生命など、最近シェアを拡大しているネット系の保険会社と比べた場合、コスト高という印象は拭えない。郵貯と同様、元国営の安心感と、郵便局が身近にあるという利便性だけが売り物であるといえそうだ。

(構成=久保田正志)
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