会社を成長させられる社長にはどんな特徴があるか。LINE執行役員などを務め、個人投資家でもある田端信太郎さんは「企業が不祥事を起こしたり、業績不振に陥っているときに、自ら率先して説明の機会を作れるのが優秀な社長だ。社長自らが頭を下げるべきタイミングを見極められる会社は、組織としてさらに成長できる」という――。

※本稿は、田端信太郎『株で儲けたきゃ「社長」を見ろ! いちばん大切なのに誰も教えてくれない投資の王道』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

ソフトバンクG、オープンAIと合弁会社設立
写真=EPA/時事通信フォト
ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長=東京都内、2025年2月3日

「上場企業の社長」は会おうとすれば会える

皆さんは「普通のビジネスパーソンや一般株主が、上場企業の社長になんて会えるわけない」と思い込んではいないだろうか。

確かに、1対1でじっくり話す機会は難しいかもしれないが、株主総会や決算説明会、あるいは何かのイベントやセミナーなど、社長と接点を持つ機会は意外とあることに気づくべきだ。私の経験上、それなりに有名な社長であれば、3カ月も真剣にウォッチしていれば、少なくとも1回は直接その姿を見る機会くらいはあるだろう。

また、最近の東証は、上場企業と株主・投資家との対話を強く強く推進している。社長本人に直接会えるかどうかは別としても、会社を訪問したり社員と会話するようなチャンスは以前よりもはるかに広がっている。

会社訪問して社長に会うことができれば、社長のこと、会社のこともよりよく分かるだろう。「どうせ無理だろう」と最初から諦めずに、やれるだけのことはやってみるといい。

たとえば、IRページには必ず問い合わせ先が載っている。電話で「株主ですが、御社について詳しく知りたいので、オフィスを訪問してお話を伺うことは可能でしょうか?」と依頼するのは、失礼なことでもなんでもない。こうした問い合わせに対する企業側の対応一つをとっても、その会社のスタンスが色濃く表れている。あるいは、メールで具体的な質問を送ってみてもいい。

もちろん、質問したからといって必ずしも期待通りの返答があるとは限らない。「現段階ではお答えできません」と大人の対応をされることも少なくない。しかし「質問に回答してもらえなかった」ということも、情報の一つになる。

上場企業であれば、完全に無視されることはまずない。気になることや知りたいことがあるならば、まずは何かアクションを起こしてみよう。