質問すると好意的に感じてもらえる
初級 「今日はどんな一日だったか」を自分に問いかける
一人二役(聞き手と話し手)を演じるようなつもりで、「今日はどんな一日だった?」と自分に問いかけて、今日一日の出来事を振り返りましょう。
中級 1週間以内に会った人に「その後、調子はどう?」と聞く
1週間以内に会った人には、質問しやすいと思います。「この前はありがとう」といったお礼の言葉に続けて、「その後、調子はどう?」と聞けばスムーズです。
上級 今日会う人に「何か困っていることはない?」と聞く
普段あまり会話をしない人が相手だと、一気に質問のハードルが上がります。
この場合、同僚や後輩をランチなどに誘って「最近どう? 困っていることはない?」と聞きましょう。もちろん、悩みを打ち明けられたら親身になって聞いてください。
聞き方の技術を磨く上でのポイントは、とにかく相手に関心をもつことです。初級では、まず自分に関心をもつための問いかけを行いました。自分に関心をもつことができたら、中級では他人に関心をもってみましょう。
相手に関心をもてば、何かしら聞きたいことが出てくるはずです。相手の嬉しいこと、困っていることは何だろうと考えれば、自然と会話は続くようになります。
そうやって相手と関わることは、相手を喜ばせ、貢献することにつながります。
前述したように、人は自分のことを知ってもらいたい生き物ですから、質問されると、質問をしてくれた相手のことを好意的に感じます。つまり、会話を通して相手との距離を縮め、安心感を与えることができるのです。
また、質問を通じて相手が困っていることを知れば、「こんな方法があるよ」「それなら知っている人を紹介できるよ」などと、手助けしたり、励ますことができるかもしれません。自分が相手の役に立てたと実感できると、「自己重要感(※)」も得られるので、ますます行動的になれるのです。
※自己重要感:自分には価値があり、重要な人物だと思える感覚のこと
自分から声を掛けて会話のきっかけをつくる
会話の中に質問を入れることで、相手に関心をもてるようになったら、今度は自分の意思を伝えることにチャレンジしましょう。
簡単にいうと、自分から声を掛けて会話のきっかけをつくるということです。
特に言葉を発しなくても困らないシチュエーションであっても、あえて声を掛けてみるのです。
会話の量と行動力は比例します。行動している人は、人と積極的にコミュニケーションをとっています。
重要な情報は、たいてい人を介して入ってくるので、行動している人は、何気ない会話をきっかけに、大きなチャンスをつかむこともあります。
初級 初めて行くお店で店員に声を掛ける
たとえば、ボールペンを買うためにコンビニに行くとしましょう。もちろん文具が置いてある棚に行けば、ボールペンはすぐに見つかるのですが、ここはあえて実践の機会と受けとめて店員に「ボールペン、ありますか?」と聞いてみます。
書店で本を探すときも、検索機を使ったり自力で探すのではなく、書店員に「この本ありますか?」と聞くのです。
あるいは駅でトイレに行きたくなったら、ためらわず駅員に「トイレはどちらですか?」と聞いてみましょう。
もちろん、店員や駅員が忙しそうなときは配慮が必要ですが、声を掛けて迷惑がる人は基本的にいないと思います。
また、対応してもらったら、「ありがとうございます」と感謝を伝えるのも忘れずに。行動力が上がってスムーズに目的を果たせるので、いいことしかありません。