あえて不便なガラケーを渡すという選択

私は、長女ヘミンが中学を卒業するまで携帯電話を買ってあげなかった。わが家では高校入学まで携帯は使わないというルールがあったからだ。そんなヘミンが持っていた唯一の電子機器は、学校のイベントの景品でもらったMP3プレイヤーだった。

次女のヘウンも、姉と同じ道筋を辿った。しかし、末っ子のヘソンは違った。当時はすでに世の中が大きく変わっており、誰もがスマホを使っていて、携帯会社の競争が激しくなっていた。回線契約をするだけでも、家族全員が無料でスマホをもらえたのだ。

だから仕方なく中学のときに買ってあげることになったが、当時はもう珍しくなったガラケーだった。携帯ショップの店員たちは、ガラケーを探す私を見て呆れていた。無料で手に入るスマホを拒み、注文しないと手に入らない時代遅れの製品を、お金を払ってまでなぜ欲しがるのか、不思議そうな顔をしていた。

もちろん、子どもたちは不便だと文句を言った。それでも私は曲げずに、ルールを貫いた。今考えても、これは実に正しい選択だった。

今子どもにスマホを与えないという決断をすれば、将来は子どもから感謝されるはずだ。他の子どもたちと違う道を行くのは不便で嫌だったかもしれないが、親の確固たる考えを子どもと話し合って共有し、十分に説得すれば、結局は子どもも受け入れてくれる。わが子たちも私の考えとルールに納得してからは、不平を口にしなくなった。

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子供より先に寝ない

中学生になっても、子どもが自分で自分をコントロールするにはまだ早い。やりたいことを我慢するには、訓練が必要だ。つまり、親の助けがいる。私は、絶対に子ども1人でパソコンの前に座らせなかった。私の目が届くように、パソコンは部屋ではなくリビングに置いた。

ときどき学校からパソコンで読む電子教科書が配布されることもあったが、その都度必ず学校に申請して、紙の本でもらうようにした。

付け加えて助言したいのは、子どもが眠るまでは親が先に寝ないということだ。子どもが勉強をしたり宿題をすませて眠りに就くまで一緒に起きていてあげると、子どもは親と一緒にいるという安心感もある。

これもまた、親の根気が必要だ。これらを習慣化すれば、自己コントロール能力のある子どもに育つだろう。