天性の話し上手? 努力の人? 愛子さまの超コミュ力

国内外の企業経営者、芸能人などの「話し方ウォッチャー」歴の長い私ですが、最近、「お上手だな〜」と注目している人がいます。

それが、天皇皇后両陛下の長女、愛子さまです。

その「スーパーコミュニケーター」ぶりは、成年を迎えて行われた記者会見の席でもいかんなく発揮されていました。

次々と浴びせられる質問に対し、原稿を一切見ずに、理路整然とお答えになり、お母様である雅子さまのしっかりした話しぶりを彷彿とさせました。

「愛子さまにとって、天皇皇后両陛下はどのようなご両親ですか。思い出や日々の会話についてご紹介ください」という質問には、こう答えています。

両親は、私の喜びを自分のことのように喜び、私が困っているときは自分のことのように悩み、親身に相談に乗ってくれるような、私がどのような状況にありましても、一番近くで寄り添ってくれるかけがえのない有り難い存在でございます。(中略)

両親との思い出といいますと、やはり私の学校の長期休みに出掛けた旅行のことが真っ先に思い浮かびます。どの旅行も非常に思い出深いものでございますけれども、静岡県の下田市にある須崎御用邸に行き、海で泳いでいる時に、綺麗なお魚の群れを発見して皆で観賞しましたり、また、須崎はほとんど波のない穏やかな海でございますけれども、サーフボードを浮かべて、そこに3人で座る挑戦をして、見事全員で落下した思い出など、お話しし始めると日が暮れてしまうかもしれません。

両親について、「一番近くで寄り添ってくれるかけがえのない有り難い存在」とキーメッセージとして一言でまとめ、そのあとに、ほほえましいエピソードを事例として詳しく語られました。

岡本純子『なぜか好かれる「人前での話し方」』(東洋経済新報社)

「事前に頂いた御質問に対して、なるべく具体的に自分の言葉で自分の思いを皆さんに知っていただけるように伝えたいと思って準備してまいりました」

ともお話しになっており、しっかりと、自分の言葉で語る地道な努力をされているようです。

ちなみに、お父様である天皇陛下からは、「聞いてくださっている皆さんの顔、お一人お一人の顔を見ながら、目を合わせつつ、自分の伝えようという気持ちを持って話していくというのがコツ」と教えられたそうです。

まさに、話し方の神髄をついていますね。

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