朝からさつまいもはあまりにもったいない

朝食で糖質をとるときに大事なのは、穀物系の糖質を選ぶことです。

ヒラノマリ『人生を変える睡眠術』(大和出版)

最近は、ダイエットを気にして、米やパンを食べずにさつまいもなどで代用する人がいますが、それはNGです。

研究論文でも、体内時計を動かしやすい炭水化物とそうでない炭水化物があることが示されているのですが、芋に含まれる炭水化物は、体内時計を動かしにくいので、朝食べるにはもったいないのです。

焼き芋はコンビニなどでも手に入るし、おやつや夜食ならもってこいですが、朝はできるだけ米かパンが望ましいでしょう。

また、糖質OKとはいえ、朝から菓子パンや甘いパンケーキなどを食べるのも避けてください。

というのも、そうした甘すぎるものを食べると、急激に血糖値が上がり、その後急激に下がる「血糖値スパイク」が起きて、眠くなってしまうからです。

すぐ食べられるものを買うときは、甘くないサンドイッチで、タンパク質と野菜が入っているものがいいでしょう。

たとえば、焼きそばパンや惣菜パン単体だと糖質と脂質に偏っていることも多いもの。サンドイッチのほうがバランスをとりやすいので、次のようなサンドイッチを選ぶようにしてください。

・BLTサンドイッチ(ベーコンとレタスとトマト)
・照り焼きチキンサンド(レタスときゅうりと鶏肉)
・ミックスサンド(卵サンドと野菜サンド)

食物繊維には血糖値の急激な上昇を抑える効果がありますので、食物繊維が含まれる野菜と一緒にとることをおすすめします。ラーメンだけ、牛丼だけという糖質のみのランチも、急激に血糖値を上げやすいので避けたほうがいいでしょう。

体内時計を動かすおにぎりの具がある

「簡単に手に入って睡眠に効く朝食」という点では、ツナおにぎりもおすすめです。

ツナにある、DHA、EPAなどが含まれる「オメガ3脂肪酸」という物質が、体内時計を動かす作用があるという論文が出ています。しかも、いろいろな魚の中でも、マグロの油が一番体内時計を動かす作用が大きかったと言われているのです。

そういう意味で、ビジネスパーソンの出張時や、残業で深夜に帰宅した翌朝の朝食などにも、私はツナおにぎりをおすすめしています。そこで、ずれかけた体内時計を1回リセットできるからです。ツナのサンドイッチでもOKです。

ツナ缶というとシーチキンを思い浮かべる方もいると思うのですが、実はこのシーチキン、シリーズによって魚の種類が違い、ツナ(マグロ)ではなくカツオやブリから作られているものもありますので、注意して選んでくださいね。

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