違法モペッドによる事故は破滅の始まり

そういうヤカラは、いつか事故を起こすし、その事故は悲惨なものとなるのをもっと知った方がいい。

自転車は案外スピードが出る。人身事故を起こすと、損害賠償ほかはクルマ並みに高額になる。5000万円や1億円は当たり前なのである。

特に最近流行りの違法モペッド(純然たる電動オートバイなのに、ヘルメット・ナンバープレート無し)などは悲惨のひとことだ。

筆者撮影
ナンバープレート無しで走行する違法モペッド

スピードは出る、殺傷能力が段違い、しかし自賠責保険にすら入っていないので一切の保険はきかない。ここに加えて「酒気帯び」や「ながら」の場合、自己破産しようが何しようが、免責も一切きかない。まさに「人生オワタ」状態に陥ることが決定づけられている。

しかし、警察のアピールも2週間で終わりだ。あとは忘れたように元の木阿弥。前々から思い出したように「自転車も厳罰化」とか言ってきたのと同じだ。

今回は「地ならし」または「露払い」

……と、本当にそうだろうか。

じつは今回ばかりはちょっと違う。

なぜなら2026年5月までに施行される「自転車取り締まりに青切符導入」が控えているからだ。

この青切符導入は明らかにエポックメイキングで、自転車の取り締まりが「刑事処分のみ」から「行政処分もあり」に移る。つまりクルマと同じように簡易的に反則金を払わせることができるようになるのだ。

その約1年半前、つまり今回に関しては「いいですか、取り締まりますからね、その項目は『ながら運転』とか『酒気帯び運転』とか。見逃しませんよ」という一種の地ならしなのである。

青切符にあたる項目は現在いろいろ話し合われているなかで113項目前後になる予定だ。その中に、今回の「ながら」をはじめ「逆走」「信号無視」「一時不停止」などが含まれてくる。

反則金は6000円~1万2000円といったところで検討されている。もう目に余る無法自転車どもはバンバン青切符を切っていただきたいと思う。

ただ私の希望としては、その取り締まりにメリハリをつけてほしいということなのだ。