動作の繰り返しにより体にくせがしみつく

③ 普段の姿勢とくせのチェック

私たちの体の使い方にはくせがあり、長い年月、その使い方の差が積み重なって、体の一部に、ゆがみやねじれが生じているものです。

右利きであれば、左腕より腕が太いでしょうし、いつも右側で食べ物を嚙むくせのある人は、顎や顔のエラも右側のほうが発達しているものです。前かがみの姿勢ばかりとってきた人は、腰椎がすり減り、腰痛持ちになるでしょう。

そうした体の使い方のくせは、繰り返し行なう運動においても発生します。ラケットやクラブを右手でばかり使っている、いつも左足で踏み込む、同じ方向にばかり体をひねる――こうした動作を繰り返すことで体にしみついたくせが、正常な動きをするのに必要な筋肉や関節の動きに影響を与えますので、修正するに越したことはありません。

ですが、「なくて七くせ」というように、自分のくせには気づきにくいもの。長年のくせを発見するには整体院や接骨院などに行き、専門のインストラクターにチェックしてもらうといいでしょう。

姿勢の矯正も、自己流で間違ったやり方をすれば、ますます状態は悪化し、大ケガをするもとともなります。ですから必ず、専門家の意見を仰ぎましょう。

④ サウナ&マッサージで体を柔らかくする
高田明和『20歳若返る習慣』(三笠書房)

筋膜とは、筋肉をラップのように包んでいる薄い膜です。

筋肉と同様に、年をとるにつれて筋膜も硬くなっていきます。硬くなった筋膜が病気を引き起こす直接的な原因になることはありませんが、動作がぎこちなくなったり、ケガをしやすくなったり、年寄りじみた雰囲気になってしまったりするのも事実です。ならば筋膜を柔らかくするには、どうしたらいいのでしょうか?

一つは専用の器具「筋膜ローラー」で伸ばす方法があります。筋膜ローラーは、安価なものなら2000円程度で市販されています。もっと簡単なのは、サウナに入ったあとでマッサージ師によるマッサージを受けることでしょう。

また、ぬるめの風呂に入り、湯船の中でストレッチをすることも、筋膜の硬化を防ぎます。

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