「動画で学習」は効果が高い

もう1つ、デジタルでのインプットに欠かせないのが、マルチメディアの環境です。

インプットしようとする事柄について、文字だけでなく、ナレーション付きのイラストやアニメーションでわかりやすく解説されているものは数多くあります。

今やYouTube動画は、エンタメのためだけなく、学習やインプットのツールとしても老若男女に幅広く使われています。

この「聞く」と「見る」を総合したマルチメディアのインプットは、「聞く」だけのインプットよりも効果が高いことが科学的にも確認されてきています。(※7)

写真=iStock.com/Raul_Mellado
「動画で学習」は効果が高い(※写真はイメージです)

「ワーキングメモリー」には限界がある

その効果について、脳科学的な視点から少し説明しておきましょう。

私たちの脳の主要機能に「ワーキングメモリー」というものがあります。

長期や短期の記憶を現在の意識にホールドして整理したり組み合わせたりして、何らかの「コマンド」を意識の中で実行する働きのことです。(※8)

例えば、頭の中で「45+37」などの計算ができるのも、このワーキングメモリーが働いて、意識した数字に足し算を実行できるおかげです。

このワーキングメモリーは、どんな人でも容量が限られていて、最近の研究では、3つから5つくらいのもの(※9)を意識にホールドするのが限界だとされています。