気づかないうちに進行 失明原因第1位の病気

またドライアイは眼精疲労につながる。眼精疲労は単なる疲労ではなく、目の老化を加速させて近視、老眼の進行、さらには白内障や緑内障といった目の病気の原因にもなる。

眼精疲労につながる目の乾燥を防ぐには「3つのコン」が良くないと教えてもらった。パソコン(スマホを含む)、エアコン、コンタクトだ。パソコンやコンタクトは使用時間を短くし、モニターを見る際は適宜休憩を入れよう。

「アメリカの学会では『20分に1回、20秒間、20フィート(6メートル程度)遠くを見ること』を勧めます。でも20分に1回も見ていたら仕事が進みません(笑)。ですので1時間に1回程度でいいですから、2メートル以上遠くを見るようにしましょう」(同)

エアコンの風は直接顔にあたらないように調整したい。

最後に、40歳をすぎたら気をつけたいのが「緑内障」だ。40歳以上の20人に1人が発病するといわれ、日本人の失明原因の第1位である。平松氏が「会社の視力検査で1.0まで見えるような人でも、『眼底検査』をしなければ本当のところはわかりません」と強調する。

「普段は両目で見ているので、視野が欠けていることに気づきにくいのです。特に近視の人は進行が早いうえ、緑内障のほか、白内障、網膜剥離などの病気にもなりやすい。2年に1回の眼底検査とともに目を労る生活を心がけてください」(同)

緑黄色野菜に含まれ、抗酸化作用のあるルテインを摂取するのもいい。紫外線ダメージを防ぎ、加齢によって減少する色素を補える。米国の研究で、ルテインやビタミンCを含むサプリメントを服用すると、加齢黄斑変性(目の病気)の発症リスクが低下することが明らかになっている。また上図のガボール・アイは疲れ目にも効果があるそう。読書前後の習慣に。

※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年8月30日号)の一部を再編集したものです。

関連記事
筋トレで力を振り絞るよりずっと効果的…脳神経が活発化し、寝たきりも防げる1回10秒の簡単ストレッチ
最悪の場合、角膜に穴があき失明する…眼科医が力説する「絶対にやってはいけないコンタクトの使い方」
サングラスをかけないと脳も身体もヨボヨボになる…医師が解説する「紫外線→認知症」の意外なリスク
「バンザイ」で寝る人は目や頭が疲れている…寝相を見れば一発でわかる"疲れが出やすい体の部位"
「血液型で病気リスクがこんなに違う」O型に比べ脳卒中1.83倍、認知症1.82倍…という血液型とは何か【2023下半期BEST5】