将来の不安を払拭しなければ婚姻数は増えない
つまり、氷河期世代の若者は20代から40代にかけてずっと実質可処分所得が減り続ける人生であったわけですが、ここにも、今の20代の若者が「将来の経済的不安」を募らせる要因が隠されています。
20代の若者にとって、40代の上司や先輩は、自分の20年後の姿です。その20年後が明るくないのに、今の若者に将来の希望を持てというのは無理があるでしょう。
30年前の就職氷河期ならぬ「令和の結婚氷河期・出生氷河期」を発生させないためには、若者もおじさんも、未婚も既婚も、子無しも子有りも、「頑張って働いた分はちゃんと手に入れられる」という当たり前の状態に戻し、「だからこそ安心して今、お金を使っても大丈夫だ」と皆が思えるような全体の底上げにつながる対策が必要だと考えます。