応援団の指導担当になると残業必至

1つ目は、「運動会の応援団」です。

運動会の応援団は、学校の子どもたち全員がなるわけではありません。主に高学年のクラスから赤組4名、白組4名ほどから組織されます(学校の規模によって違います)。

応援団の指導担当になると、運動会が始まる約1カ月前から教室の子どもたちが下校した放課後に仕事をする時間が全てなくなります。放課後に会議や研修がない平日の放課後は、全て応援団練習をするからです。

その分、他の業務が減ることもありません。普段の業務プラスαです(休憩時間ももちろんありません)。応援団練習にかける時間は、学校や地域によって違いますが、私の経験では10時間~15時間が多かったです。

6時間目が終わってからすぐに応援団練習が始まり、定時(私の場合、17時)の30分ほど前に応援団練習が終わります。片付けなどするとあっという間に定時です。そして、定時を過ぎてから残業して授業や学級、行事の準備をすることになります。小さなお子さんがいる先生は、すぐに退勤しないとなりませんので、家に仕事を持ち帰ることになります。

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負担軽減のための輪番制がかえって負担に

また、応援団の指導担当は、私の経験では2年交代の学校が多かったです。1人の教員に毎年、固定で担当させるのはあまりにも負担が大きいからです。だから、1年目はサブとして指導し、そして2年目はメインとして指導(自分以外の教員がサブ)するローテーション制の学校が多いのです。

ローテーション制、輪番制のメリットは1人の教員に負担がずっとかからないところです。しかし、デメリットは担当が変わると、引き継ぎに時間がかかるところです。記録で撮った昨年度の運動会の映像を見直すところから準備が始まります。この映像を見直す時間も他の業務をする時間を削って行っています。

結果、残業や仕事の持ち帰りにつながっているのが現実です。昨年度の映像の見返しのほかに、指導内容の検討や指導計画の作成などで5時間ぐらいかかります。

大変だったのは、「応援団の担当」に加えて、「運動会の団体演技の指導担当」と「6年生の学年主任」と「修学旅行の準備」と「教育実習の担当」と「研究授業」と「生活指導主任」の仕事が1カ月の中で重なったときです。明日の授業の準備もままならない状態でした。