本来、電動キックは歩道を走るのが苦手
電動キック、一度でも乗ったことがあれば分かるが、重心が高くて安定走行がけっこう難しい。特に低速運転をしようと思うとき、案外ふらつくのを感じることがあるはずだ。
さらにいうと電動キックの苦手分野はGO&STOPの頻発だったりする。スロットルのレスポンスには若干のタイムラグがあるし、GO&STOPのたびに前後に体重移動しなくてはならなくなるからだ。
低速とGO&STOPが不得意。要するに、このモビリティ、本来、歩道通行が苦手なのである。
ましてや歩道よりも人口密度が高く、すぐ横を電車が通り過ぎ、場合によっては線路に落ちかねないホームでは、電動キックは危険極まりないということになる。
「ホームで走っていい」を常識にしてはいけない
そんなことは乗れば分かると思うのに、この手のヤカラはなぜかそこが分からない。しかし、私が思うのは、こういう連中が平気でホームを走ってるのを、今のうちにどうしたって止めなくてはならないということだ。
なぜならば、こういう危なすぎる電動キック乗りを見て「あ、いいんだ」と思う人たちが現れかねないからだ。それ以上に、この手が電車のホームに多数出没して、お年寄りが弾き飛ばされたり、ベビーカーに引っかけたりして、被害者が出ては遅いのだ。
冒頭のQ氏は駅員に苦情を言ったそうだが、「そうですか、次からは気をつけて見ておきます」と、なんか気のない返事だったそうだ。鉄道会社も、警察も今後起きるであろうことにはちょっと注意したほうがいいと思う。