しゃべるのをやめる

相手に気持ちよく話してもらうには、どうしたらいいでしょうか?

それは「しゃべるのをやめる」ことです。

日常では、仕事の話だけではなく、ちょっとした雑談や何気ない会話も存在します。

例えば、会社のエレベーターで同僚とバッタリ会ったり、営業先に向かう途中、上司と2人きりで移動したり。

はじめましての人との会話も、ちょっとした地域のコミュニティに参加するときも、他愛もない会話で互いの関係性を育むことがあります。

そんな場面で、マシンガンのようにしゃべりまくる人がいたら……。

聞いているほうはきっと居心地が悪いでしょう。

「おしゃべり」という言葉は、決していい意味では使われません。

私はこれまで雑談力の本を3冊書いてきましたが、これはハッキリ言えます。

会話がはずむポイントは、「自分がしゃべるのをやめて、相手にしゃべってもらうこと」だと。

「しゃべるのをやめる」と言いましたが、ずっと無言でいることではありません。

相手から会話を引き出すことです。

写真=iStock.com/simon2579
※写真はイメージです

会話を引き出すポイント

会話を引き出すポイントは3つの循環を意識すること。

1.質問する

2.リアクションする

3.フィードバックする

具体的にはこうです。

質問「おはようございます。先輩、最近忙しそうですね?」
リアクション「えっ! そんなにたくさん仕事を抱えているんですか」
フィードバック「先輩、相当タフですね」

何気ない会話ですが、質問して、相手の回答にリアクションをし、自分の感想をフィードバックする。これだけで、また相手が何か話してくれます。

質問「はじめまして。今日はどちらからお越しになられたんですか?」
リアクション「山梨からですか!」
フィードバック 「私も一度行ったことがあるのですが、本当にいいところですよね」

こんな感じで、質問→リアクション→フィードバックを通じて相手から会話を引き出します。

この3つがないと、

・質問されない=興味を持たれていないと感じる

・リアクションがない=話を聞いていないと感じる

・フィードバックがない=何を考えているかわからない人だと感じる

相手にこんな印象を与えてしまいます。