投資することは「生き方」を考えること

人としての人格を高めるというと敷居が高くなるが、日頃から心の揺らぎや執着をコントロールすることができるようになれば、値動きに一喜一憂することもなくなる。

鎌田恭幸『社会をよくする投資入門 経済的リターンと社会的インパクトの両立』(NewsPicksパブリッシング)

投資が、ただ自分のお金を増やす私利私欲のための手段としてではなく、投資する会社の事業の本質的価値を見定めて応援するといった社会的視座を内包するものに深化することもあるだろう。

結果的に、自分自身が大切にする価値観に沿った投資の軸が定まり、投資家としても成功の可能性を高めることにつながる。

多くの投資家を見るなかで感じることだが、人が長い人生のなかで培ってきた価値観や人生観と、投資方法は無縁ではない。僕は、投資を含めて、お金について考えることは、「生き方」について考えることにつながると思っている。将来の人生設計を考えるということに留まらず、お金そのものが、あなたが歩んできた一日一日の生き方から生まれるものだからだ。

投資は人を成長させる

命の使い方の積み重ねから生まれたお金を、何に使うか、どのように使うか。違う角度から見れば、お金の使い方で、価値観、人生観が変わったり、深まったりすることもある。自分なりの投資観(軸)を持つことは、人を成長させ、さらには「人格を磨く」。僕は、そう感じている。

あらためて、投資で成功するための「8つのカギ」をまとめた。

①先入観をはずす
②株価(価格)ではなく価値に投資する
③経済法則を利用する(複利と分散)
④感情を排除する
⑤シンプルであること
⑥予測しない
⑦投資に期限を設けない
⑧投資観を持つ

心を乱すことなく自分の価値観を反映し、「社会をよくする」投資を実践するうえで、ぜひ心に留めてほしい。

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