放置自転車を減らす取り組みも

もうひとつ言うと、この街は、昨今、異様に駐輪場が増えた。市役所前などの歩道上の駐輪場もそうだが、たとえば京都の最中心街のひとつ、四条烏丸にも地下駐輪場「御射山自転車等駐輪場」が設けられている。ここの駐輪キャパは571台、24時間利用可能。最初の1時間が無料で、10時間150円、1日中駐めても200円だ。

筆者撮影
京都市の中心エリアにできた御射山自転車等駐輪場

入ってみたら、清潔で、車間に余裕があって、ふと見ると自動販売機で雨合羽まで売っている。雨合羽ひとつ100円。これは傘差し運転を減らすためで、じつにいいと思う。100円なら危ない傘差しよりもこっちを選ぶじゃないか。

筆者撮影
傘差し運転を減らすための雨合羽自動販売機

同じような「自転車等駐車場」が都心部だけで数えて16も設置された。さらにいうなら、大きな交差点には右折用のバイクボックスまでできた。京都大の近くなどは、もう若い自転車乗りだらけ。

筆者撮影
右折用のバイクボックス

一歩一歩進んできた末に、京都の自転車ランドスケープは、間違いなく変わりつつある。

関連記事
なぜ「逆走ママチャリ」がここまで炎上したのか…自転車が絶対に「右側通行」で走ってはいけないワケ
渋谷区での摘発は入れ食い状態…都内をオラつく「違法電動モペッド」がちっとも減らない根本原因
なぜ日本の城下町はこんなにも殺風景なのか…城を「過去の遺物」としか見なかった明治政府の恐るべき無教養
「今から行くから待ってろコラ!」電話のあと本当に来社したモンスタークレーマーを撃退した意外なひと言【2023上半期BEST5】