声をかける、録音…第三者にもできることはある

性被害にあうと、それまでと同じような交際を続けられなくなることも少なくありません。キスや性交渉に拒絶反応を示すこともありますが、それは性被害にあった人に多くみられる症状です。

上谷さくら『新おとめ六法』(KADOKAWA)

「自分は加害者とは違う」「守ってあげたいのに、なぜ自分を受け入れないのだ」などと責めないでください。カウンセリングに付き添ったり、ゆっくりと話を聞いたりして、気持ちに寄り添うようにしましょう。

また、目の前でセクハラが行われていたり、性暴力被害にあっている人の陰口を言っている人を見かけた場合、モヤモヤしつつ、どうしていいのかわからず、自責の念に苛まれる人はたくさんいると思います。

そのような場合の行動として、「アクティブ・バイスタンダー」という考え方が提唱されています。「行動する第三者」という意味で、具体的には、性暴力やハラスメントが起きたとき、また、起きそうな場面で、傍観者としてただ見ているのではなく「行動する人」のことで、最近、性犯罪やハラスメントを防ぐということで注目されています。

具体的には、被害者に「大丈夫?」「相談に乗るよ?」と声をかける、性暴力の場面に気づかないフリをして話しかけて中断させる、録画や録音などの証拠をそっと確保する、などです。直接加害者に注意できなくても、あなた自身がやれることをやってみましょう。

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