買い物には毎日行く必要はない

コロナウイルスが蔓延中は、多くの人が“自粛”を強いられました。たしかにその期間はなにかと不自由でしたが、新しい発見もいくつかあったように思います。その代表的なものは、次のふたつではないでしょうか。

・会社には毎日出社しなくても、オンラインのやりとりで済んでしまうことも少なからずある

・買い物には毎日行かなくてもそれほどの不便はない

ここでは、後者について取り上げたいと思います。

コロナ禍以前は、とくに深く考えずに習慣だからと、毎日買い物に出かける人が少なからずいらっしゃったように思います。

ところがコロナ禍に襲われて、できる限り人との接触を避けるために買い物は控えるようになりました。

当初は、それでは不便でたまらないと思ったかもしれませんが、そうではありませんでした。最近は日持ちする商品も多く、週に1、2度買い物に行けば、これまでと変わらない日常生活を送ることができたのです。

つい余計なものまで買ってしまう機会が減ったというのも、とくに主婦やひとり暮らしの方にはありがたい発見でした。

家計のことを考えるのなら、この習慣は続けたほうがいいと思います。

食料品も衣類も「量より質」へ

さらに付け加えるのなら、妥協した買い物はしないと決めることも大切です。「特売だったから」「オマケしてくれたから」などといった理由で必要以上に買っても、使いきれずに捨てることになって、かえって高くついてしまう……。とくにひとり暮らしのあなたは、そんな結果になりがちでしょう。

その代わり、これまでよりも質にこだわってみるのはいかがでしょう。食料品は言うまでもなく、衣類なども「量より質」への切り替えを身につけたいところです。

ある程度年齢を重ねたら、数にこだわるのではなく、自分が好きなもの、そしてできるだけ上質なものを選んで身に着けてみませんか。

いいものは軽くて温かく、着心地も満点で、しかも長持ちするので、結局は得になります。さらに言えば、「高級品を身に着けている私」という自己満足感も得ることができるでしょう。

では、無用なものを買い込まないためにはどうしたらいいのでしょうか。

保坂隆『楽しく賢くムダ知らず 「ひとり老後」のお金の知恵袋』(明日香出版社)

衝動買いに走る最大の要因はストレスです。寂しさやうつうつとした気分のときは、ふだんなら手を出さない、とんでもない高いものを買ってしまったりしがちです。

ですから、気持ちがクサクサしたり、なんとなく面白くない気分だったりするときには買い物に出かけないようにすることです。

そんな日にもかかわらず、つい出かけてしまったときには、花やスイーツを買うというのはいかがでしょう。こうしたものなら、ちょっと張り込んだとして大きな金額にはなりません。

それでいて、寂しい心をやさしく癒してくれます。

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