想像力が、より重要

そこで、重要となってくるのが、前述の想像力です。

たとえば、仕事終わりに、ちょっと飲んで帰りたいと思ったとしましょう。

お店の前には、美味しそうなビールの写真など、誘惑がいっぱいです。

これを、ただ「飲んで帰ったつもり」で我慢するのは、しんどいですよね。

そこで、実際にちょっと飲んで帰るとしたら、どのお店に行って、何を注文するつもりなのかを、しっかり想像するのです。

たとえば、「駅前の居酒屋で、ビール2杯と、焼き鳥4本」だとしましょう。

それがしっかり想像できれば、そのために必要な金額が明確になります。

この場合、その金額が2000円だとすれば、「飲んで帰ったつもり」で我慢できれば、これは2000円稼いだのと同じです。

このように、節約できる金額をハッキリさせれば、モチベーションも上がり、「○○したつもり」で我慢できるラインも上がることでしょう。

もし、旅行に行きたいのを我慢するのであれば、ただ「旅行に行ったつもり」で我慢するのではなく、「箱根に一泊旅行に行ったつもり」と、具体的に設定することが重要です。

その際には、想像力を働かせて、その旅行内容をできるだけ明確にしましょう。

そうすれば、交通費やホテル代、現地でのレジャー費やお土産代など、そのための予算(節約できる金額)も明確になり、「つもり貯金」のモチベーションアップとなります。

写真=iStock.com/marchmeena29
※写真はイメージです

記録することで継続できる

そして、つもり貯金で節約できた金額は、しっかりと記録しておくことが大切です。

それがたとえ、「コンビニで、ペットボトルを買ったつもり」で節約できた120円であっても、その都度、しっかり記録しましょう。

慣れないうちは面倒かもしれませんが、その場でサッと、スマホ入力なら負担も少ないはずです。

実際、「つもり貯金」の大半は、「コンビニの買物」「仕事帰りの飲み」など、その節約金額は少額なのですから。

しかし、そんな少額の「つもり」も「積もれば」、大きな金額となります。

たとえば、最近の1週間の私の「つもり貯金」は、以下のとおり。

筆者作成

私は甘いモノ好きでして、外出時にはかなりの確率で、コンビニでスイーツを買って、オヤツに食べてしまいます。最近はコンビニスイーツも高級路線化しており、また、一緒に飲み物も買うので、1回で500円程度の出費となります。

なので、これを週2回程度は我慢するように心がけています。

また、外食も多く、そして、そこそこ良いモノを食べるようにしています。

しかし、そのすべてが必要不可欠な外食というわけではありません。

そこで、「少し遅めに出て、家で昼ごはんを食べる」「少し早めに帰って、家で晩ごはんを食べる」ことを、それぞれ週1回くらい心がけています。

それによって、1週間で平均4000~5000円程度のつもり貯金が可能ですし、実際、その程度のつもり貯金を実践しております。