鳥山明はサッカーの神様「ジーコ」と同じことをしてくれた

世界各国からさまざまなかたちで偉大な漫画家・鳥山明に対する追悼のメッセージがネット上に上がっているが、筆者がブラジル在住者だという贔屓ひいき目を差し引いても、どうやらブラジルサッカー関係者からのコメントが最も熱がこもっているようだ。

元サッカー日本代表監督のジーコが現役時代に在籍したリオデジャネイロのフラメンゴは長めのメッセージで追悼した。

「今日で、漫画の天才、鳥山明がこの世を去ってから1週間になります。私たちの王様ジーコがブラジルに現れて、地球の裏側(日本のこと)までも魅了したように、鳥山先生も日本から(ブラジルに対して)同じことをしてくれました。ここにドラゴンボールの作者に対するの私たちの敬意を表します。ドラゴンボールは私たちに既に持ち合わせている以上の力を持つ存在へと成長するよう、これからも背中を押してくれるでしょう」

日本とブラジルは、サッカーにおいても長く深い絆があるからこそのコメントだ。

なお、写真のガビゴウ選手(左)とブルーノ・エンヒキ選手(右)はともに2019年よりフラメンゴに在籍し、主にガビゴウの鋭いパスにブルーノ・エンヒキが好反応するかたちで得点を量産し、チームをリベルタドーレス杯2回優勝(2019年と2022年)に導くなど数々のタイトルをもたらした。

歴史あるチームにあって後世に名を残すだろう名コンビの彼らのお決まりのポーズもまたドラゴンボールの「フュージョン」だ。鳥山氏の他界という悲しみもあって今年は得点後のポーズにサポーターがさらに熱くなりそうだ。

サッカー選手を「サイヤ人」になぞらえて…

かつてロナウジーニョも在籍したブラジル南部ポルトアレグレのクラブ・グレミオのメッセージも熱い。

「常に団結して、勝利します。ドラゴンボールの作者、鳥山明さんが今月1日に私たちを残して旅立ちました。鳥山氏は一世代の全体を魅了し、その芸術でもって、私たちグレミオもまた大切にする、諦めない心と団結の大切さを唱えてきました。天はあなたの周りで光り輝いています。やすらかにお休みください」