「迷う楽しさ」を徹底的に提供し続ける

店づくりでは、お客を迷わせないようにするか、あるいは、お客をあえて迷わせるか、明確に設計することが極めて大切になる。「楽な買い物」か「楽しい買い物」のどちらかに振り切る必要があり、中途半端な店づくりをしてしまうとお客からの支持は得られにくくなる。

ドン・キホーテでは、「『かっこいい店を作るな』というのが社内での戒めの1つで、全員がそう言われて育ってきている」(東洋経済ONLINE「絶好調ドンキ『脱トップダウン経営』で起きた変化」)として、「あえてゴチャゴチャさせる」店づくりを徹底している。だからこそ、中途半端に洗練されることなく、「驚安の殿堂」と銘打つ安さにこだわり続け、「魔境」「ジャングル」と称するドン・キホーテらしいオリジナリティを失わずに、お客に特別な「迷う楽しさ」を提供することで、他を圧倒する飛躍を果たすことに成功している。

【参考文献】
デロイトトーマツ「調査レポート 世界の小売業ランキング2023
東洋経済ONLINE「絶好調ドンキ『脱トップダウン経営』で起きた変化」2024年1月6日
日経XTREND「ドンキ『売れるPB商品』の源泉 顧客つかむWhatとHowの“6カ条”」2023年1月24日
PRESIDENT Online「買い物しやすい店にしたら、むしろ客が減った…イケアが『迷路のような売り場』を復活させた意外な理由」2023年11月9日
PPIHウェブサイト(「会社沿革」「グループ店舗網NOW」「連結業績(財務グラフ)」)
Rakuten Infoseek News「『驚安の殿堂』ドン・キホーテ快進撃のヒミツ」2018年8月23日

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