資本主義が発展すればするほど格差は拡大し続ける
【バリバリ資本主義者】最近、景気がいいとはあまりいえないようですね。物価の変動も激しいですし。もっと、資本主義経済を刺激する必要があると思いますよ。
【マルクス】でも私の理論によれば、資本主義が発展すればするほど、格差が拡大し続けます。少子化も伴って、生産性はより低くなり、貧富の差がますます拡大するんじゃないでしょうか。今こそ、社会主義の考え方を参考にするべきだと思いますよ。
社会主義とは、貧富の差のある不平等な資本主義に対抗し、生産手段(土地や工場など)を国家所有として、平等で公平な社会を目指す思想である。
【バリバリ資本主義者】そうとも限りませんよ。日本だって、これから半導体産業や人工知能(AI)、ロボット、電気自動車(EV)などの分野ではまだまだ見込みがあります。少子化で働く人が減っても、その分をAIとロボットが補填すればいいわけです。これからも資本主義は進歩し続けのです。もうグローバル資本主義の世界だと思いますよ。
現代では世界の市場は、社会主義経済と資本主義経済という対立構造がなくなり、世界の市場がひとつになっているという考え方を、「グローバル資本主義」という。
これに対して、経済のグローバル化が世界の貧富の差をより拡大させ、地球環境破壊ももたらし、地域の固有文化を破壊していくとする反グローバリズムという考え方もある。
【マルクス】しかし実際は、そのテクノロジーの方面で、現代の日本という国は世界から立ち遅れているという指摘もあるようです。それにAIの発展で多くの労働者を必要としなくなれば、さらに労働者の余剰を生み出す可能性もあります。もう貪欲な成長は諦めましょうよ。それより、貧富の差を是正して、みんなが幸せにゆったりと生きるのが最優先だと思います。