2023年はマユイヤーでした

1位 松岡茉優 53点

違和感や疑問を口にできる有言実行の女を背負っていく

写真=時事通信フォト
マックスマーラ「テディ テン パーク」のオープニングイベントに出席した松岡茉優さん(東京都港区の六本木ヒルズアリーナ)=2023年11月1日

まずは主演作で見せつけた、人としてのまっすぐさ。

「フェンス」(WOWOW)は、日米地位協定が日本国憲法より優先され、米軍基地支持派と反対派で分断されている沖縄が舞台。アジア系の米兵と母の間に生まれた主人公を演じた茉優。キャバクラ潜入取材で腕を上げたライター役で、被害者が泣き寝入りすることの多い米兵の性暴力事件の真相を突きとめるべく駆け回る。

沖縄の憂いと苦悩を描く硬派なドラマだが、何よりも女の矜持が主題で、茉優はそのコンセプトにぴったりの適役だった。

また「最高の教師」(日テレ)では卒業式に何者かに殺された高校教師役。目覚めるとなぜか1年前にタイムスリップ。1周めの人生で見て見ぬふりしたことを悔やみ、生き直しと犯人捜しを同時進行。いじめや格差で殺伐とした生徒たちに、冷静に訴えて猛省を促す姿は令和の名教師。

「ゆりあ先生の赤い糸」(テレ朝)は、脇で見せた蠱惑こわく的な魅力が際立った。ヒロインの夫から援助を受けていたシングルマザーだが、打算的で負けず嫌いな面も。

物語に緊張も緩和ももたらす独特の存在感。今年はマユイヤーだったと断言できる。

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