自慢に聞こえない土産話の作法

また、お金の使い方とは少しずれますが、旅の話をする際にも、お金持ちの方には一般の方とは異なる特徴があるように感じます。それは話を伝えるときのスタンスです。

普通は「○○へ旅行に行ってきて、△△という経験をしてきたよ」と話すため、自慢話のように聞こえてしまうものです。しかしお金持ちの方は、そうした内容も話すのですが、それに加えて「きっとあなたなら、△△の□□に魅力を感じて楽しめると思うよ」などと、こちらの利益まで考えて提案してくれることが多いのです。

「次に行くなら、◇◇もやりたいなぁ」などと、話し相手が自分よりもよい経験をできるように、自身の失敗や現地での気付きをふまえたアドバイスをしてくれることもあります。こうしたコミュニケーションの仕方にも、彼らの人脈形成の豊かさが現れているように思えます。

「意外に普通」な車を好むワケ

お金持ちが「普段使いする車」と聞いて、どんな車を思い浮かべますか? フェラーリ? ランボルギーニ? ポルシェ?

確かに、好んでそうした高級なスポーツカーに乗るお金持ちの方もいますが、それは車が趣味の方だけ。私が出会った実際のお金持ちの方たちが最も頻繁に乗っていたのは、ごく普通のセダンタイプのハイブリッドカーでした。

具体的に言えば、トヨタのレクサスやクラウン、プリウスなど、あるいはベンツのCクラスやBMWの3シリーズなどです。多少、高級志向ではあるものの、「意外に普通だな」と感じませんか?

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子どもが小さく家族が多いうちは、トヨタのアルファードなどのミニバンに乗る方もいますが、子どもが巣立ったタイミングでセダンに乗り換えられています。さすがに軽自動車に乗っている方はほとんどいないのですが、それでも、小回りが利く車を好んで、BMWのミニ(クーパー)などの小型車を選んでいる、という方もいました。

ちなみに、本人が経営者の場合には、ベンツのセダンタイプが選択されることが多いようです。これは会社の経費として処理しやすいなどの事情があるようです。

そして最近では、テスラの電気自動車に乗っているという方もチラホラ出てきたものの、意外にも電気自動車はお金持ちにはあまり人気がありませんでした。