ダイエットしたいなら、朝からしっかりたんぱく質!

朝食を前日の夜作っておくとなると、おにぎりやサラダを用意しがちです。もちろんそれでも食べないよりはいいのですが、私がおすすめしたいのは、たんぱく質が豊富な朝食です。肉や魚、卵、大豆・大豆製品などをしっかりとる朝食を食べたほうが、体重が落ちやすくなるからです。

まず、たんぱく質は消化するときにエネルギーをたくさん使います。

また、食事をとることで体温が上がりカロリーが消費される食事誘発性熱産生も、ごはんやパンなどの炭水化物よりもたんぱく質のほうが高いのです。

実際、肥満の人を対象としたある研究では、6カ月〜1年間、同じカロリーで低たんぱく質の食事と高たんぱく質の食事をとった人々を比較したところ、高たんぱく質の食事をとった人々のほうが、脂肪量の減少も体重の減少も大きかったことが報告されています〔出典=肥満症の食事療法とその管理 J-STAGE.(2023).〕

また、朝にたんぱく質が多い食事をとると、私たちに「もっと食べたい!」と思わせるグレリンという摂食ホルモンの分泌が下がることがわかっています。反対に、コレシストキニンやペプチドYY、GLP-1といった満腹感を誘発するホルモンは上昇し、食欲が抑えられ食事量を減らせるのです。

写真=iStock.com/piotr_malczyk
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筋肉維持の面でもたんぱく質は大事

そもそも、寝ている間に体内のたんぱく質の分解も進んでいるので、朝食でたんぱく質を摂取することは、筋肉維持の面からも重要です。

私たちの体内で、たんぱく質はアミノ酸に分解されてアミノ酸プールというところに蓄えられているのですが、寝ている間に消費され、蓄えが減ってしまいます。朝食を食べてアミノ酸プールの需要と供給のバランスを保つ必要があります。毎日、たんぱく質が豊富な朝食をしっかりとって大事な筋肉を維持し、余分な脂肪だけを落としていくようにしましょう。