「流れ」を自らつくる積極性を

ものごとの流れに対する姿勢でもう1つ大事なことがある。それは流れを自らつくろうとする積極性である。

桜井章一『雀鬼語録』(プレジデント社)

流れをとらえることだけであれば、流れに対して受け身のままだが、流れは新しく自力でつくり出せるものでもあるのだ。

もし悪い流れであれば、それを変えるためにはどうすればいいか、まず考えなくてはいけない。

そのためのしかるべき準備と工夫をし、次に「ここぞ」というタイミングで行動を起こせば流れは必ず変わっていく。

流れを正しく読む技術とは、それをとらえる気づきの力と流れを自ら生み出すセンス、この2つが両輪としてうまく噛み合うことで成り立つものなのだ。

「準備・実行・後始末」のサイクルを回す

運に選ばれる人の特徴としてもう1つあげられるのは、「準備・実行・後始末」のサイクルを常にきれいに回していることである。

ものごとをうまく進めるには、まず念入りな準備が必要である。準備がしっかりできたうえではじめて実行はスムースになされる。

もちろん実行は実行で的を外さぬよう抜かりなくしなくてはいけない。ただし、実行がうまくいったからといって、そこで終わりではない。事を成した後の後始末がまだある。

後始末は片づけや掃除であったり、何らかのフォローであったりする。そこまできちんとやって「準備・実行・後始末」のワンサイクルは終わる。