自分から人脈を作りにいってはいけない

新井健一『それでも、「普通の会社員」はいちばん強い 40歳からのキャリアをどう生きるか』(日本経済新聞出版)

次に「(7)人脈を自ら積極的に作ろうとしない。」であるが、彼らはわざわざ異業種交流会のような場に出かけていくことはせず、仕事をしながら交流する人々を観察し、そして声をかける。仕事をしながらだから、その人の仕事ぶり、仕事に向かう際の心構えがよく分かるのだ。なかには、先ずは友人として付き合ってみて、それから人により、はじめて仕事の話を持ちかけるという人物もいた。

最後に「(8)目先の利益より信用取引を優先する。」であるが、彼らのもとには多くの儲け話が持ち込まれる。それは金銭による利益もあれば、うちの会社の役員をやってくれないかというようなステイタスによる利益もある。だが、中にはそのような儲け話に安易に飛びついて、周囲の信用を失った者もいる。彼らは親切であるが、相手を見切るのも早い。多くの場合、これら8つは仕事のできる会社員であれば、誰もが当たり前に実践していることだ。

仕事は、特別なイベントなどではない。それを会社員は一番よく分かっているのかもしれない。

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