ワンチームで頑張る日本人

多くの女性が営業を嫌がる2つ目の理由のノルマ。これも競争の嫌いな人が営業を敬遠する理由の一つです。

あるネット事業の大手企業は営業担当の成績が毎日朝と夕方に集計されて、それを全員が見られるそうです。少し前なら、壁に営業成績のグラフが貼り出してある会社もありました。今では、それらは社内イントラにグラフとなって掲載され、出先でもどこでも見られるようになっているのです。その会社の営業担当者はそれを見てモチベーションにしています。営業はノルマというか予算が明確でないと、達成率がわからず、意欲につながらないのです。

ノルマと聞くと1ミリも良いイメージはわいてきません。ですが、ノルマとは要は予算のことです。目標額の読みがないと企業活動は成り立ちません。その期の売上予測は一人ひとりの予算の集積です。

その予算も一人ひとりに設定される会社もあれば、グループで設定されている会社もあります。個人のモチベーションは下がりそうな気もしますが、チームのみんなで頑張るというほうが力が出る場合もあります。

個人プレーでは自分の技を人に伝えるのがもったいないというような発想になる場合もあり、売り方のノウハウの共有が進みません。チームで頑張るほうが日本人には合っているように思われます。

座っているだけでお金はもらえない

どうですか? チームで予算を達成していく営業であれば、怖くはないと思いませんか?

上田晶美『女子が一生食べていける仕事選び』(草思社)

いわば、営業というのは主体的、自主的な活動です。事務のように人から与えられたものをコツコツとこなしていく受動的な活動とは違います。

学生時代には座って先生の話を聴いていれば良かった。ですが、それはこちらからお金を払って習っていたのです。知識、学びというサービスを買っていました。

働くというのはサービスを売るほうの活動です。あなたが動くことで会社から報酬をもらいます。座っているだけでお金をもらえる仕事なんてあり得ません。

関連記事
なぜ孫正義社長は「すぐ電話をかけてくる」のか…仕事がデキる人がメールより電話を多用する本当の理由
なぜ「説明が完璧な営業」より「説明が粗っぽい営業」のほうが売れるのか…キーエンス流「営業の極意」
なぜ孫正義社長は「すぐ電話をかけてくる」のか…仕事がデキる人がメールより電話を多用する本当の理由
「働かないおじさんがいて困る」という人こそ生産性がゼロ…「やる気のない人」に対し本当に取るべき態度
「私は聞いていない」という上司はムダな存在…トヨタ社内に貼ってある「仕事の7つのムダ」のすさまじさ